マフィア梶田×奈須きのこ インタビュー抜粋
4gamer.netにあるマフィア梶田氏と奈須きのこ氏のインタビュー記事
文字数が多いので、個人的に気になった部分を抜粋していく
敬称略で
①
梶田
「サーヴァント1騎の設定を作るのに半年かかる」って本当?
奈須
「サーヴァントを1騎“完成”させるのに半年かかる」ということ
・ライターが死霊を読んで設定の書き起こしが1~2週間
・イラストレーターが1~2ヶ月書けてイラストを仕上げて
・バトルグラが出来るのに4~5ヶ月かかる
とのこと
当然新キャラが多く出てくる時期は地獄で、今年の水着サバのイラスト発注は去年の12月には済んでいた
②
奈須
FGOプロジェクトを始める際、メインシナリオライターの東出と桜井には
「今の仕事量を10とするなら、3に抑えてくれ」と言った
『FGO』が続く限り今までどおりの活動はできない」という覚悟で、3年間続けている
③
キルケーの豚化は一生作業量が増える
状態異常は書くキャラ毎に耐性があるため、毎回新キャラを作るたび、状態異常の数だけチェックしなきゃならない
しかし「キルケーは豚にしないと意味がない!」という奈須のこだわりで実装へ
④
シナリオは奈須が、デザインは武内がガッツリ監修している
➄
今年の水着イベの裏話
奈須
1.奈須がハワイに憧れてて、舞台がハワイへ
2.目論見通りアニプレから取材費GET
3.マウナケアの木の形が邪悪だったので決戦舞台をマウナケアに
4.メイヴちゃんのコンテストは実際にやってた。そしてイベントに輸入
5.ハワイへの感謝をBBのセリフに込めた
6.このイベント一個に掛かる費用で2個のイベントが作れるほど。GOサイン出してくれてディライトワークスありがとう
⑥
梶田
FGOを作るうえで最も参考になったゲームは?
奈須
間違いなく「クロノトリガー」
ソシャゲは「キャラ重視」で「シナリオ軽視」の風潮があったため
シナリオ重視のゲームを取り戻したかった、と奈須
⑦
ディライトワークスを選んだのは、出来たばかりで「しがらみ」がなかったから
作り込みを重視する型月にとって、売り上げから予算を逆算してゲームを作るような会社では無理だった
独立したての庄司を選んだのはこのため
⑧
ガチャに必要な石数を減らすように提案したのは武内社長
サンキュー社長
DWもアニプレもこの提案をすんなり飲んだらしい
⑨
最初期の炎上について
型月のスタッフもキレてたらしい
FGOは他の作業を後回しにて作ってたので、「その結果がこれかですか!?」と
トップが集まり、話し合った結果
「3か月、全力で対応する」
「何も変わらないようであれば、このプロジェクトは畳む」
なんとか2倍速の実装などを経て今へ
⑩
周回ゲーになっていること、そして宝具スキップについて
梶田
すでに攻略したクエストを手動でひたすら周回させることに明瞭な理由は存在するのか?
奈須
クエストのスキップ昨日は、個人的には賛成。でも宝具スキップは「飛ばしてはいけない」という信念は変えない
効率優先で魅力を削ると、後には何もなくなると言う奈須
キルケーの豚化を実装したり、一つのイベントで二つ分の予算を使ったり、効率より魅力を選ぶ奈須やFGOスタッフらしいとも言える
梶田のスマホゲーにありがちな「作業ゲー」への追及は続くが、
奈須の回答は「なんとか落としどころを見つけたい」
⑪
シナリオは2部で終わり
奈須はシナリオ終えたらシステムを一新し、「新しいなにか」を作りたいとのこと
入手済みのキャラを引き継いで、全く違うシステムのゲームにしたい、という事だろうか
奈須は好きなゲームが終わってしまう「喪失感」を味わってほしいと言っており、人気があるうちにゲームが終わる可能性を示唆している